社内ソリューションをオープン。
一人ひとりが業務とSDGsを紐付け
新しい価値を生み出す

2024.03.29
リコージャパン株式会社 富山支社

SDGs推進のきっかけを教えてください。

~SDGsの推進と事業活動を同軸化する~

 

 リコージャパンはSDGsを経営の中心に据え、事業活動を通じた社会課題の解決を目指しています。以前は社会貢献と事業を切り離して考えていましたが、SDGsへの取り組みを加速させながら、企業が持続的に発展するためには、2つを同軸化することが必要という考えに至りました。一人ひとりの社員が自分の業務とSDGsを結びつけ、新しい生活様式や働き方に対応したデジタルサービスを提供することで、お客様の経営課題を解決に導き、企業価値向上に貢献しています。お客様に製品やサービスを使っていただくことで、お客様とともにSDGsの達成に取り組んでいます。

 

日常業務を通して、社内の実践事例を紹介していらっしゃいますね。

~「ViCreA とやま」で、業務の中での取り組みや考えを紹介~

 

 富山県SDGs宣言の目標1は「お客様への価値提供による“はたらく”の変革を実現」です。富山支社の実践ソリューションをオフィス内を巡りながら実際に見てもらう「ViCreA(ヴィクレア) とやま」では、SDGsに関連した当社での日常の業務の取り組みや、成功例だけでなく失敗例も含めた実践事例をご体感いただけます。 ViCreAとはValue innovation Creative Ariaを略した造語です。リコージャパン全体で推進する働き方改革や、富山支社がどのように課題を解決し、改善の取り組みをしているかが、実践事例を通してご理解ただけます。平たく言えば、工場見学のオフィス版で、お客様に実際の取り組みをご覧いただき、イメージを膨らませていただくことができるのです。取り組みの背景や運営上のポイント、効果などをご説明しながらオフィス各所を巡っていただきます。弊社の社内実践事例は、業務DX、ペーパーレス、フリーアドレス、テレワークなど、昨今、多くの企業が導入を検討されているものが中心です。ご覧いただくことで、お客様自身が自社の課題に気付く場面も多くあります。

 先ごろの能登半島地震の発生で、防災やBCP対策に関心を寄せるお客様も多くなってきました。当社でも食料や水、簡易トイレなどを備蓄品として用意し、実際に備蓄品庫をご覧いただきながら、賞味期限をクラウド管理していることなどをお伝えしています。またオフィスでのクリアデスクの徹底、コピー機などの転倒対策キットの設置など細かなアイデアもお伝えしながら、地震の揺れによる被害を最小限に抑えていることも紹介しています。ペーパーレスも多くの企業で課題になっているため、当社がペーパーレスに取り組んだ目的、推進するポイント、必要なシステム、デジタル化後の活用の仕方とメリットなどを参考にしていただいています。
 また富山支社では「SDGsセミナー」も無料で開いており、SDGsの誕生背景から、世界の流れ、リコーグループならびに富山支社の推進内容などを、当社の社員が講師となりお伝えしています。SDGsセミナー開始以来、152社が参加され、毎年約200名の方に受講いただいています。これはリコージャパン富山支社が課題解決のパートナーとしての認知度が上がっていること、コロナ禍を経てSDGsを推進する企業が富山県内で増え続けていることが理由だと考えています。お取引のあるお客様以外もセミナーに参加していただいています。「SDGsセミナー」に参加いただいたお客様へは、終了後のディスカッションやアンケートを通じて課題解決への提案、さらなる情報の提供をしています。

社員の働きがいを創出しておられますね。

~一人ひとりの成長を支援する取り組みを加速させる~

 

 目標2は「社員が活き活きと働ける環境づくり」です。ES(社員満足度)向上のため、一般職全員参加による「よい会社づくり」ワーキング活動を実施しています。リコーグループには「社内デジタル革命アイデアソン」という機会があり、現場の社員が課題に対してアイデアを持ち寄り、それをDXの活用で改善していくというものです。支社からの発信や横展開されたアイデアの導入によって、働く環境をDXの力でよりよいものに変えることができます。また自分たちの業務を改善することが目的なので、特別なDXスキルを持っていない一般社員が自発的に改善案の提出に取り組んでいます。発信したアイデアが全国の支社に普及することもあり、社員の誇りにも繋がっています。また「ViCreA とやま」の取り組みも、お客様に評価されることで社員のモチベーション向上につながっています。一人ひとりの成長を支援する1on1の定着も行っており、上司が部下の目指している姿を共有しながら、自己実現と成長をともに叶える環境作りをしています。

 

 

 目標3は「全社員による社会貢献活動の参加」です。リコージャパンでは全社員が年に1回以上の社会貢献活動の参加を目指して推進しています。富山支社は社内の安全衛生委員会主導で、月1回の地域清掃活動を実施しています。またパートナー企業とともにフードドライブや地元の小中学生に向けたSDGs教室も行っており、地域貢献も果たしています。

 

今後への意気込みを聞かせてください。

~駅チカ移転で、社員の成長を促す~

 

 「富山県SDGs宣言」やSDGsの推進を発信してきたことで、地元の企業としての認知度が高まり、最近では就職応募者も増えました。事業活動とSDGsを一体化させて同軸推進することで、デジタルサービスで社会課題解決を推進する会社としての企業価値も向上しています。今後は、SDGsセミナーを受けて頂いた企業とのパートナーシップを高め、SDGsに取り組む企業の皆様と情報を共有して取り組みの成果を上げながら社会課題解決を加速させたいと考えています。また2024年には富山支社が富山駅北に移転します。公共交通機関での通勤者を増やすことによって環境負荷軽減につなげたいと考えています。社員が地域との接点を増やすことで、一人ひとりの成長が促されることも期待しています。

リコージャパン株式会社 富山支社
担当者
パートナー・公共グループ
堀田 栄一
事業所住所
富山県富山市堀川町313番地
地域
富山市,高岡市,魚津市,氷見市,滑川市,黒部市,砺波市,小矢部市,南砺市,射水市,舟橋村,上市町,立山町,入善町,朝日町
業種
情報通信業, 卸売業・小売業
主な取組内容