地域の人たちの
安全と安心を守る
住まいをつくる。

2024.03.29
タカノホーム株式会社

SDGs推進のきっかけを教えてください。

~地域やお客様とともに、100年先も続く企業を目指す~

 

 1982年に設立した当社は、北陸の風土に根ざした、環境にやさしい住まいづくりに取り組んでいます。2020年に代表取締役を務める髙野二朗が中心となり、タカノグループが100年先に続く企業であるための経営理念を策定しました。「想いを共有し、共に未来を創造し、関わる全ての人々の幸せをつくる」という、共感と共創の実現へ向けた意思表示です。この経営理念はSDGsのゴールと重なる部分が非常に多かったことから、企業として社員へ浸透させると同時にSDGs推進も決め、我々が取り組む目標を絞り込んでいきました。その延長線上に富山県SDGs宣言もあります。

 

安全で安心に暮らすための取り組みを進めています。

~高耐久で高耐震、省エネルギー住宅の建築を実施~

 

 「タカノホーム」の事業において、もっとも大切なのは富山県SDGs宣言の目標1にもある「住宅の高寿命化による環境負荷軽減」です。当社では国産のヒノキを中心とする無垢材を使った住宅を提供することで、森林環境の維持に貢献できるよう努めて参りました。森林が二酸化炭素の吸収率を保つには、人の手を入れることが不可欠です。計画的な伐採利用を意識した木材購入を進めることで持続的な森の循環に貢献していきたい、と思います。国産材を使うことで、輸送にかかる二酸化炭素排出量も削減できます。また富山県産材を住宅部材の一部に使用することによって、地域産業の活性化にも貢献しています。
 住宅の高寿命化への取り組みは、地域の皆さまの安全な生活を守ることに直結しています。当社の住宅は、耐震において国の安全基準を上回っています。構造躯体となる柱や梁、筋交いを多く使うことで、地震の揺れや北陸の積雪に強い住宅を提供してきました。建築前の地質調査も、地域の方々の安全な暮らしを実現するための取り組みです。またグループ企業の拠点であるプレカット工場で出る木材の端材やチップはリサイクル業者へ引き取りを依頼し、堆肥や紙の原材料などに再加工してもらうことで、資源の循環にも努めています。
 目標2は「いつまでも健康に過ごせる住環境をお客様に提供する」です。2022年から設計を開始するときに建築士が省エネ説明を実施することが義務化されました。これに加えて当社ではご契約いただいた新築住宅のほぼ全てについて省エネルギー性能を評価・表示するBELS評価を実施しております。省エネルギー住宅であることを伝えることは、お客さまの省エネ意識を高めることにもつながっています。
 政府は冷暖房エネルギーを少なくするZEH(ゼロエネルギーハウス)の普及に向けた目標を定めています。当社は自社基準を設け、独自技術を用いて断熱性能の高い住宅を提供しており、2016年ごろから家庭で使用するエネルギーを実質ゼロ以下にする家を実現してきました。現在は、より高い基準での住宅を目指しています。 高耐久、高耐震、省エネルギー住宅への取り組みを積極的に推進することで、強さと住みやすさを備えた住宅を提供でき、地域の家づくりを牽引する存在になりたいと考えております。富山県SDGs宣言を実施しながら、この動きをさらに強めていく考えです。

 

働き方改革など、社内制度の見直しも積極的に行っています。

~社員のやりがいを、会社の発展へとつなげる~

 

 目標3は「仕事と生活の調和(ワークライフバランス)を図り、社員がやりがいを持って働き、多様な生き方ができる職場環境をつくる」です。企業の発展には、社員が生き生きと働く環境の整備が欠かせません。建設業の残業時間規制が2024年4月から開始されることを受け、勤務時間の管理にクラウド型勤怠システムを導入しました。勤務時間や休日日数の管理によって、業務分担の見直しを行い、業務の平準化に取り組んでいます。リモート勤務や、残業時間の規制、ノー残業デイの導入のほかにも、お客様との打ち合わせのリモート化を促進するというような労働時間短縮のための業務改革も行いました。勤務時間の削減に一定の効果が現れており、社内でも多様な働き方への理解が浸透してきました。
 男性育児休業に対しては、キャリアへのマイナスイメージを払拭することから始めました。対象となる社員に対し、個別の説明も実施しています。育児休業は、家庭での責任を果たして家族との絆を強めることや、本人のリフレッシュ効果もあり、会社にとっても社員にとってもプラスの影響が大きいと感じています。
 並行して健康経営にも力を入れており「とやま健康企業宣言」「健康経営優良法人」の認定も受けました。社員の健康は重要な経営資源です。社員の健康づくりのために、年1回の管理職向け健康講座などを実施しています。さらに社員コミュニケーションの機会を創出するために、運動サークルの活動費、運動器具購入費などの補助も行っています。この先は、70歳までの雇用を見据えた健康経営を、進めて参ります。

 

今後への意気込みを聞かせてください。

~時流に対応しながら、未来のまちづくりに貢献する~

 

 当社はSDGsを推進していくことで、地域社会のニーズに応えるオンリーワンの存在になることを目指しています。大きな自然災害が頻発するようになり、将来的な人口減少が見込まれるなど、地域や人々を取り巻く環境は大きく変化しています。私たちは地域の人の暮らしを守る企業として、時流に対応しながら未来のまちづくりに貢献していくことが使命であると考えています。
 これからは経営理念にもとづく事業の実施、働き方改革や健康経営の推進により、一層地域の人から選ばれる会社になることが必要であると考えています。これらを実現することが会社の継続にもつながると感じています。地域を牽引しながら、100年先へつながる企業へと発展していきます。

タカノホーム株式会社
担当者
業務推進部
杉下 真也
事業所住所
富山県富山市今泉西部町7番地の1
地域
富山市,高岡市,魚津市,氷見市,滑川市,黒部市,砺波市,小矢部市,南砺市,射水市,舟橋村,上市町,立山町,入善町,朝日町
業種
建設業
主な取組内容